縄文人と私達 〜 注31'

公開: 2022年10月26日

更新: 2022年10月26日

注31'. 高天原とアマテラス

古代の日本社会に関する神話をまとめた「古事記」には、天上に高天原という国があり、地上に芦原の国があったことが記されています。今では、高天原は九州の宮崎にあったとされています。芦原の国は、島根県の出雲辺りとされています。天上の国高天原には、太陽神アマテラスを中心に、その弟神のスサノオなど、多くの神々が住んでいました。スサノオは、乱暴者で、他の神々を困らせていました。

スサノオの乱暴に困ったアマテラスは、怒り、天岩戸に身を隠しました。アマテラスが洞窟に身を隠したため、太陽を失った世界は光を失い、真っ暗になりました。困った神々は、集まり、どうやってアマテラスを天岩戸から出すかを相談しました。その結果、女神のアメノウズメが他の神々の前で、上半身の着物を脱いで踊り、他の神々が大騒ぎをすると言う計画を立てました。計画通りにアメノウズメの踊りが始まり、神々の大騒ぎが始まると、その神々の声に誘われて、アマテラスが天岩戸を少し開け、外を覗こうとしたところを、怪力の神が岩陰に隠れていて、岩を一気にこじ開けました。

その後、神々に諭されたスサノオは、心を改めました。そのスサノオに、アマテラスは、芦原の国に降りることを命じました。スサノオは、最初、芦原の国へ降りることを嫌がりましたが、アマテラスの説得に応じて、最後には、芦原の国へ降臨しました。出雲の神話は、ここから始まります。

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